
減り続ける国産わさび、生産量66%増を目指す老舗万城食品グループの挑戦
ビジョナリー編集部 2025/04/01
4/8(火)
2025年
ビジョナリー編集部 2025/04/07
生活の中でよく目にするプラスチック製品。その中で、容器包装についているリサイクルマークが「プラマーク」と「PETマーク」だ。この2つのマークがついている容器包装は、原則としてリサイクル対象となり、資源としての役割を担っている。
「PETマーク」は、飲料や酒類、しょうゆやみりんなどの特定調味料に使用されるPET素材のペットボトルを対象とする。一方、「プラマーク」は、PET以外のプラスチック容器包装を指し、対象範囲が異なる。
日本のペットボトルの回収率は欧米と比較して非常に高水準である。背景には、識別表示マークとして「プラマーク」と「PETマーク」が使用され、ペットボトルが他のプラスチックと別に資源として回収されるシステムが全国的に構築されている点が挙げられる。
その結果、日本はペットボトルの回収率が92.5%、リサイクル率が85.0%と、世界に誇れる数字を持つ。日本のプラスチック全体のリサイクル率が約25%ということからも、ペットボトルは特異な存在であることが見てとれる。
さらに、資源として回収される92.5%に加え、可燃・不燃ごみとして回収される分も含めると、回収率はほぼ100%に達する。この高い回収率は、日本の回収システムや飲料業界の努力だけでなく、日本人ならではの国民性が成せる結果と言えるだろう。
水平リサイクル という言葉を聞いたことはあるだろうか。これは、使用済み製品を原料として同じ種類の製品につくりかえるリサイクルで、「ボトルtoボトル」水平リサイクルは、ペットボトルが新たなペットボトルとして生まれ変わることを指す。
「ボトルtoボトル」水平リサイクルにより、何度もペットボトル資源が循環することが可能になり、新たな化石由来の原料を使用しないため、国内の資源循環が促進されると考えられている。また、新たな化石由来原料を使ってペットボトルを製造する場合と比較して、CO2排出量を約60%削減できるため、脱炭素社会にも寄与する。
清涼飲料業界は、2030年までに「ボトルtoボトル」水平リサイクル比率を50%以上に引き上げる目標を掲げており、現在その比率は33.7%にまで達している。(2023年度実績、出典:PETボトルリサイクル推進協議会 年次報告書2024)
今後さらに「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進していくには、事業系ルートにおける「使用済みペットボトルの品質向上」が必要となる。使用済みペットボトルの回収は、家庭から出される自治体系ルートと、外出先からの事業系ルートの2つに分けられる。それぞれの割合はおよそ50:50であり、いずれも質を高める努力が求められるが、特に事業系の改善が急務である。
なぜなら、自治体系のペットボトルは、キャップ・ラベルが外され、中が綺麗にすすがれた状態のものが多いが、事業系のペットボトルはそうではない場合が多い。特に、自販機横に設置されているリサイクルボックスには、ペットボトル・缶・瓶以外のゴミが廃棄されたり、飲み残しや異物を入れられ、水平リサイクルに回すことができなくなることが多く、資源循環の大きな妨げとなっているのだ。
こうした課題を受け、サントリーは、 「外でもきれいな分別」 をテーマに、水平リサイクルの意義やペットボトルの資源としての価値を周知する活動に力を入れている。
サントリーは、2030年までにすべてのペットボトルをリサイクル素材や植物由来素材等に切り替え、化石由来原料の新規使用をゼロにする ペットボトルの100%サステナブル化 を目指し、業界の先を行く取り組みを行っている。
業界全体の「ボトルtoボトル」水平リサイクル率が33.7%である一方、サントリーでは2023年から、国内清涼飲料事業において2本に1本以上で100%リサイクルペットボトルを使用し、2030年の業界目標をすでに達成しているのだ。
また、サントリーのノンカフェイン茶「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」680ml・600mlや、「やさしいルイボス」600mlは、全数に100%リサイクルペットボトルを使用しており、さらに4月8日(火)には新商品「GREEN DA・KA・RA やさしいコーン茶」600mlもすべて100%リサイクルペットボトルを使用することからも、その取り組みの本気度がうかがえる。
今後は100%リサイクルペットボトルなどのサステナブル素材でできた容器の商品を選ぶというのも購入の際の選択肢の一つに加えてみてはいかがだろうか。そして、ペットボトル飲料を飲み終えたら、「外でもきれいな分別」にご協力を!